インターンシップや選考に応募する際に必要になる書類提出。
エントリーシート(ES)や履歴書の項目の1つに、趣味・特技に関する質問があります。
ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)や自己PRに関しては、学生時代頑張ってきた部活動やアルバイトの経験をもとに書くことができるため、あまり悩まない学生が多いでしょう。
しかし、趣味・特技欄に関しては、何をどう書いたらいいのか悩む大学生が多い印象です。
「何を書けばいいかさっぱりわからない…」
「これって特技に入るんかな?」
「趣味がない場合は、空欄でもいいの?」
そんな方のために、趣味・特技欄の書き方を詳しく解説します!
記事を読めば、企業が趣味・特技欄を設けている理由から正しい書き方まで、選考通過やアピールに繋がる書き方がわかります。
選考の合否や評価に影響することもある重要な項目で、自分の魅力を上手に伝えて、書類選考を突破しましょう。
おすすめの趣味・特技や例文もまとめているので、お見逃しなく!
ここが大事!
企業が見ているポイント
そもそもなぜ企業はエントリーシートにおいて、趣味・特技欄という設問を設けているのでしょうか?
業務や仕事に活かせるスキルを持っているか知りたい?
自社に貢献できる特技があるかを知りたい?
実は、このどちらでもありません。
企業が趣味・特技欄を設けている本当の理由はこちら!
▼趣味・特技欄を設けている理由
人柄や価値観を知るため
採用担当者は、エントリーシートや面接を通して学生の人柄や考え方を知りたいと思っています。趣味・特技欄も同様に、学生の人柄や価値観を知る判断材料となります。あなたの趣味・特技から、「なぜ好きなのか?」「どのように取り組んでいるのか?」「特技になるほど熱中できたモチベーションは何なのか?」など、様々な想像ができます。魅力的な学生像を想像できれば、書類選考を通過させて、面接で会ってみたいと思うでしょう。趣味・特技から学生の人柄や価値観を知ることができるため、企業側は趣味・特技欄を設けています。
取り組み方や考え方知るため
採用担当者は、何事にも目的を持って努力することができる人材を採用したいと思っています。特技と呼べるまで極めるためには、それだけ勉強や練習に取り組む必要があります。そのため、特技を習得した経緯や努力の過程を聞くことで、学生の物事に対する取り組み方や考え方を知ることができます。何事にも一生懸命取り組むことができる学生は魅力的です。特技になるまでのプロセスから学生の取り組み方や考え方を知ることもできるため、企業側は趣味・特技欄を設けているのです。
上記2点を知ることを目的に趣味・特技欄を設けています。また、面接時のアイスブレイクとして、趣味・特技欄を話題に上げることもあります。就活生の本来の姿を知りたいため、緊張をほぐしリラックスしてもらうため、答えやすい質問としてもよく使われます。
続いては、エントリーシートに書く趣味・特技の選び方をご紹介します!
▼趣味・特技の選び方
趣味:好きなこと、他人に語れること
趣味とは、あなたが好きなことです。具体的な定義はありません。趣味が複数ある場合は、その中で最も熱く語れることを選びましょう。ぱっと思い浮かぶことがない場合は、これまでの行動を振り返ってみましょう。楽しかったことや嬉しかったこと、時間を忘れて熱中したこと、思い出の場所、印象的な出来事など、過去を振り返ることで趣味と呼べることが見つかるはずです。
特技:得意なこと、他人に教えられること
特技は、あなたが得意なことです。特技にも明確な定義はないため、「特技だと思っているけど、周りからすれば大したことないのかも…」と思う必要はありません。自分を表現できている、と感じるものであればOKです。特技を探すことが難しいと感じる場合は、他人に教えられることを探してみましょう。周りから「〇〇について教えて」と頼まれたときに、教えられる・答えられることは、特技と言えます。友達に褒められたことや長所からも考えることができるでしょう。
趣味・特技に書く内容が決まったら、実際に文章作成に取り掛かりましょう!
▼趣味・特技の書き方
①結論
➁説明・解説
①結論
どんな文章も、まずは結論から書きましょう。企業は、論理的な説明力も見ています。ここでの結論は、「趣味・特技」です。一言で簡潔に伝えましょう。
➁説明・解説
続いて、詳しい説明を書きましょう。簡潔に述べた趣味・特技を、誰でも理解できるようにわかりやすく説明します。専門用語の説明や趣味・特技のレベル感、熱中度が伝わるように補足しましょう。
続いて、採用担当に好印象を与えるためのポイントをご紹介します!
▼趣味・特技のポイント
きっかけや動機を伝える
趣味や特技について「なぜ興味を持ったのか?」「熱中したきっかけは?」「極めてきた経緯は?」などを伝えましょう。きっかけや動機を伝えることで、あなたの考え方や価値観を理解してもらえます。
数字を使ってアピールする
趣味や特技に取り組んできたことで「どれくらい極められたのか?」「どんな実績を残してきたのか?」などを、数字を使って伝えましょう。数字で結果を伝えることが難しい場合は、取り組む頻度や熟練度などを数字で記載しましょう。熱心さや継続力を伝えることができます。
最後に、注意点もおさえておきましょう!
▼趣味・特技の注意点
マニアックなことをわかりやすく伝える
趣味や特技は、自分自身が熱中していることやハマっていることが話題になるため、ついついマニアックで個性的な内容になりがちです。しかし、相手に理解してもらえなければ意味がないため、専門的なことでもわかりやすい言葉を使ってかみ砕いて伝えるようにしましょう。
深掘り質問に対する準備をしておく
書類選考は通過する前提で、面接時の深掘り質問に対する準備をしておきましょう。面接官から、緊張感をほぐすためのアイスブレイクとして聞かれることもあれば、人間性を見極めるために聞かれることもあります。趣味・特技に取り組む際の具体的なエピソードをいくつか準備しておくと安心です。深掘りにもしっかり対応することで、コミュニケーション能力のアピールにも繋がります。
ここまで書き方やポイント、注意点をご紹介してきました。
しかし、趣味・特技がたくさんあり過ぎて何を選ぶべきか迷う人や何も思い浮かばない人もいることでしょう。
そんな疑問や不安を解消するために、次はおすすめの趣味・特技をご紹介します!
体育会学生にオススメ!
趣味・特技一覧
「自分が好きなことを書こう!」「何でも大丈夫!」と言われても、どうしても悩んでしまいますよね。できれば好印象を与えられる趣味・特技を書きたいあなたへ。
おすすめの趣味・特技を、具体例とともにご紹介します!
▼趣味
(体育会学生におすすめ)
・筋トレ
私の趣味は筋トレです。自分に自信をつけたいという思いがあり、大学1年からトレーニングを始めました。独学で効果的なトレーニング方法を学び、毎日続けた結果、体脂肪率を25%から15%まで落とすことができました。
・ランニング
私の趣味はランニングです。朝に対する苦手意識を克服するために、早朝からランニングに取り組んでみました。すると、朝から頭がスッキリして充実した1日を過ごせるようになりました。今も雨の日以外は毎日ランニングをしています。
・スポーツ観戦
私の趣味はスポーツ観戦です。主に男子バレーボールの試合を見ています。自分自身が取り組んできた競技であるため、同じポジションで日本代表として活躍している〇〇選手に注目しています。
★スポーツや運動に関する趣味は、体育会学生のみなさんが話しやすい内容かと思います。緊張している状態でもしっかり語れる分野がおすすめです。逆に、ギャップを与えたり周りとの差別化を図るために、書道や掃除など意外性のある趣味を意図的に選ぶことも有効です。
(その他)
・旅行
私の趣味は旅行です。知らない土地に行って、初めて見る景色や初めて会う人達との交流に感動できることが、旅行の魅力です。47都道府県制覇まであと5県なので、日本全国の魅力を知るために今後も旅行を続けていきます。
・読書
私の趣味は読書です。本で知った豆知識やノウハウをきっかけに会話が広がることに面白さを感じてから、読書が好きになりました。ジャンルを問わず、書店で目に留まった本を月に5冊以上読んでいます。
・カメラ
私の趣味はカメラです。部活動の広報担当として選手の写真を撮り、部員に共有したところ想像以上に喜んでもらえらことがきっかけで、のめりこんでいきました。今では他大学やプロの試合にも足を運び、写真撮影を行っています。
・ドライブ
私の趣味はドライブです。免許取得をきっかけに車を購入し、様々な場所に出かけました。最も距離が長いドライブは、東京から福岡までです。大学3年間で走った距離は10万kmを越えています。
・キャンプ
私の趣味はキャンプです。友人に誘われたことがきっかけで興味を持ち、今では1人でキャンプに挑戦するほど大好きになりました。自然を感じながらゆっくり過ごすことができるため、ストレス解消やリフレッシュに繋がっています。
・〇〇集め
私の趣味は〇〇を集めることです。テレビ番組の特集で〇〇を知り、魅力を感じて、集め始めました。現状、国内にある〇個のうち〇個を集めており、コンプリートに向けて残りの〇個も探しています。
・〇〇作り
私の趣味は〇〇を作ることです。〇〇を作って友人にプレゼントしたところ、喜んでもらえたことが嬉しくて、〇〇作りにのめりこんでいきました。もっと見栄え良く機能性も向上するよう、日々ブラッシュアップに取り組んでいます。
▼特技
(体育会学生におすすめ)
・〇〇(スポーツ・競技名)
私の特技は〇〇です。小学3年生から現在まで10年間続けており、今年は国体にも出場しました。朝早くから夜遅くまで毎日練習に取り組み、技術を磨いてきました。大学卒業後、社会人になってもクラブチームで活動を続ける予定です。
★ガクチカや自己PRと被ってもOK!そこで書ききれなかった大会結果や取り組みの成果を書いてもよいでしょう。強みをより強調できるチャンスです。
・〇〇語(英語・韓国語などの外国語)
私の趣味は〇〇です。大学の授業で〇〇を学び△△(国名)の文化に興味を持ちました。現地に行ってもっと△△について知りたいと思い、大学2年時に3か月間の海外留学を行いました。この経験を通して、日常会話レベルの〇〇力を身に付けました。
★英語力向上のために、TOEICを受験したことや英会話教室に通ったことなどもアピールできます。英語は1つの例です。授業で学んでいる外国語や音楽などの趣味から派生して興味を持った言葉でもよいです。
・モノマネ
私の特技はモノマネです。部活動の新歓で顔と名前を覚えてもらうために、モノマネをしました。予想以上にリアクションが良かったため、レパートリーを増やすようになりました。声や動きに注目することで、簡単に特徴を掴めるようになり、今では30個以上のレパートリーがあります。
★ユニークな特技ですが、実際に部活動のノリでモノマネをしたことがある人は多いのではないでしょうか?自分に関心を集めることができる能力や緊張する場面でも雰囲気を盛り上げられる人物であることをアピールできるでしょう。
(その他)
・料理
私の特技は料理です。筋力増強を目的に栄養面にこだわった料理を作っています。忙しい日でも1日1食は自炊しており、レシピを見ずに冷蔵庫にあるもので健康的なメニューを作ることができます。
・ピアノ
私の特技はピアノです。小学生から高校生まで教室に通っており、大学以降は趣味として続けています。コンクールで入賞した際に親から褒めてもらえたことが嬉しくて、周りの反応が原動力になっています。現在も大学祭などのイベントごとでピアノを演奏しています。
・イベント幹事
私の特技はイベントごとの幹事です。人間観察が趣味ということもあり、周りの人の好き嫌いを把握しているため、皆が楽しめるプランを考えることができます。
・エクセル(Excel)
私の特技はエクセルです。アルバイトでオンラインの塾講師をしており、問題集の作成や担当生徒の成績入力の際にエクセルを使用しています。関数を学び、マクロを組んで、効率化を図っています。
・タイピング
私の特技はタイピングです。所属している研究室では毎月1回レポートを作成しています。レポートは平均2万〜3万字記載するため、自然とタイピングが早くなりました。タイピングスピードを上げることで、内容のブラッシュアップに時間を割くことができるため、今もスピードアップを意識して取り組んでいます。
・動画制作
私の特技は動画制作です。ダンス部のSNS広報を担当しており、プロモーションビデオや試合前のモチベーションビデオを制作しています。初見で目を引くサムネイルや飽きないストーリー構成を意識して取り組んでいます。
・早起き
私の特技は早起きです。高校時代はテニス部に所属しており、朝練のために毎朝5時に起きていました。早起きの習慣がついているため、前日どれだけ遅くまで起きていても、目覚まし時計なしで朝5時に起きることができます。
おすすめの趣味・特技のなかで、当てはまるものはありましたか?
資格を取ったり技術を磨いたりするなど特技と呼べるまで極めるためには時間がかかりますが、趣味は今からでも増やすことができます。興味が湧いたものがあれば、ぜひこの機会に挑戦してみましょう!
続いては、NGではありませんが避けたほうがよい趣味・特技をお伝えします。
▼避けたほうがよい趣味・特技
・ギャンブル関係
パチンコや競馬などの賭け事を連想させる趣味は、悪印象を与えてしまうケースがあります。データ分析やスポーツ観戦と似た要素もありますが、金銭感覚のだらしなさをイメージさせてしまう可能性があります。ギャンブルや賭け事の趣味で好印象を与えることは、難しいでしょう。
・宗教や政治関係
宗教や政治に関する趣味や強い思想が感じられる内容も、避けたほうが良いでしょう。採用側は、人権的な視点から個人の宗教や信仰について言及できません。そうなると趣味・特技欄に関して深掘りできないため、自己PRにも繋がらなくなってしまいます。ただし、御朱印集めや仏閣・寺院巡りなどは趣味の一環であり、信仰と離れていれば問題ありません。
・記載しない
趣味・特技がなくても、「ありません」や記載しない、ということは避けましょう。消極的な姿勢だと受け取られてしまうリスクがあります。この記事で解説してきたように、企業側はあなたの人となりや性格を知るために、趣味・特技欄を設けています。現状思い浮かばない場合は、自己分析を通して特技を探したり、新しい趣味を見つけてみましょう。
※お酒やゲームなどもNGではありませんが、依存ではなく趣味として楽しんでいることをしっかり伝えるように、注意しましょう。
採用担当者にあなたのどのような部分を知ってしてほしいのかを考えて、趣味・特技を選んでみましょう。
最後に、実際に選考通過したESに書かれていた趣味・特技の文章をご紹介します!体育会の先輩が書いた文章なので、きっと参考になるはずです。
必見!選考通過★例文集
体育会学生の選考通過ES集をもとに、先輩がエントリーシートに書いた文章をご紹介します!
選考通過したESから抜粋しているため、効果的なアピールができている回答ばかり!
自分と趣味・特技の文章以外も、参考に読んでみましょう。
志望業種や職種、希望勤務地や地域、所属する部活動やサークル、文系理系など、自分と共通する例文を探して読んでみるのもおすすめです。
▼選考通過例文集
「趣味・特技を教えてください。(100 字以内)」
趣味は、旅行に行くことである。旅行と言っても、特に計画を立てる段階が非常に好きである。現地にいる自分を思い浮かべ、やりたいことを洗い出し、旅行行程を緻密に計画立てて胸を膨らませる時間が至福だ。
「趣味・特技を記述してください。(100 字以内)」
野球やサッカーなどのスポーツ観戦や、漫画を読み描きすること、カメラ、水族館巡り、美容など、趣味は幅広い。大学時代、自らの視野を広げるために、様々なことに挑戦してきた結果、趣味も自然と多くなった。
「趣味・特技」
私の趣味は、散歩である。普段は通らない道をあえて通ることで、違う景色の見え方を知ることができる。適度に身体を動かすことにもなるため、気分転換になり、新しい世界を見つけた気分になる。
※()内に記載がない質問項目には、文字数制限や文字数の指定がありません。
スポナビでは、選考を通過した書類(エントリーシート)や内定者の志望動機などを、体育会学生から集めて公開しています。上記例文以外にも、総合商社・不動産・インフラ業界・コンサルティング業界など、様々な業界のESがあります。無料で見放題なので、ぜひご活用ください!
\他にも選考通過したESを見たい人はこちら!/
https://know-how.sponavi.com/category/entrysheet-2/
そして、企業に提出する前に、必ず誰かに添削やチェックをしてもらう機会を作りましょう!
依然として就活生の売り手市場が続いていますが、大手企業や人気企業の場合、書類選考から倍率が高い可能性もあるため、練り上げた志望動機が必要になります。
家族や友人、先輩、チームのメンバーなど他の人に読んでもらい感想を聞くことで、気づきを得られたり、改善すべき点が明確になったりします。大学の就職支援課もおすすめです。自分とは異なる視点でのアドバイスを取り入れて、エントリーシートをブラッシュアップさせましょう。
▼添削のすすめ
「添削してくれるような関係性の人がいない」「完成度を上げるアドバイスがほしい」「人事に響きやすい自己PRのコツを教えてほしい」という人は、エージェントやアドバイザーなど就活のプロを頼ってみましょう。初めて経験する就活の中で、プロのサポートは非常に心強く頼もしい力になります。
就活のプロであるスポナビのスタッフは体育会出身者が多く、1年を通して大学や部活を担当します。そのため、自分自身の経験をもとに体育会学生に寄り添い、各部活動のスケジュールや特徴を把握したうえで、就活をトータルサポートします。スポナビに登録すると、自己分析やおすすめ優良企業の紹介、イベント案内、面接対策、書類添削などの就職活動に関するサポートが完全無料で受けられます。
自己PRを添削してもらうための面談は、Webでも対面でもどちらでも参加可能です。提出済みESの自己PRを添削することもできますし、文章が完成していない状態でも大丈夫です。1対1でじっくり話しながら一緒に自己PRを考えていきます。まとまった時間を確保することが難しい場合や住んでいる都道府県内にスポナビのオフィスがない場合などは、LINEで添削することも可能です◎
使えるツールやサービスは積極的に活用して就活を効率良く有利に進めましょう。
「就活に対して漠然とした不安がある…」
「おすすめの企業を教えてほしい!」
「面接対策・面接練習をしてほしい!」
といった質問・悩み相談・各種依頼も大歓迎です。
「何を聞けばいいか分からないけど就活の情報を知りたい!」という声にもお応えします!