大手でこんなお仕事してました!《お仕事体験談⑤》

『お仕事体験談』の第三弾は大手企業編!

『就活の軸ってなんだろう?』『自己分析ってどうやって進めたらいいの?』と悩む就活生が毎年多くいますが、その参考やヒントになる記事です。

実際に大手企業で働いていたスポナビスタッフのリアルな体験談に注目です。また、転職を経て新卒での就活を振り返ったコメントと現就活生へのアドバイスもあるので、最後まで読んでみてください!

新卒での就活:面接官に言われて気づいた2つ目の軸

スポナビ南野:本日はお時間いただき、ありがとうございます。よろしくお願いします!

スポナビ麦:よろしくお願いします!

スポナビ南野:では早速インタビューに入っていきたいと思います。複数社経験されていますが、まずは新卒で入社した大手銀行に決めた理由を教えてください。

スポナビ麦:入社の決め手は2つあります。1つ目は『30代で組織に依存せず、どこにでも行けるように個人として独立した状態になること』、2つ目は『お金に関する仕事に就きたい』と思ったからです。

就活当初は1つ目の軸だけで動いていて、コンサルや人財系を受けていました。ですが、最終面接までは進むもののすべて不合格でした。その中の1社から最終面接の際に「それだったら金融業界を受けたらどうですか?」と言われて、「確かにそうですね」と素直に納得してしまいました。そこで、初めて金融関係の課題解決に強い関心があると気づきました。1つ目の軸で動いた結果、2つ目の軸が見つかった感じです。

当時は4月の内定が主流だったので、私が本格的に金融業界志望にシフトした5月というタイミングはかなり遅かったのですが、ありがたいことにご縁をいただいて大手銀行に入社を決めました。

スポナビ南野:1つ目の『30代で組織に依存しない』という就活の軸は、どのようにして見つけられたのでしょうか?

スポナビ麦:小さいころからお金や生活に対して強い危機感を持っていました。原体験としては、4,5歳くらいのスーパーでの出来事です。母に200円のラムネ付きおもちゃをおねだりしたらダメと言われて、自分の中では「え、いつも100円のお菓子は買ってくれるのに、たった100円上がるだけで手に入らないの?」という不安な気持ちになったのと同時に「そもそもお金がなかったら何も手に入らないの?」と、少し極端ですがお金に対する危機感を強く感じました。

大手や安定しているように見える会社でさえ突然倒産することもある世の中で、会社に所属していてもその先どうなるのか分からないので自分自身の力で生きていけるようにならないといけない、という思いから見えてきた軸です。

スポナビ南野:自己分析はどのように進められましたか?麦さんが取り組んだ中でのおすすめなどもあれば、教えてください。

スポナビ麦:これはちょっとしくじり先生みたいな話なんですけど、私は壁打ちが足りなかったなと反省しています。『お金に関する仕事』という2つ目の軸にたどり着いたのは、本番の面接のタイミングだったので、コンサルや人財業界を受けていた頃は全く気づけていませんでした。はじめから2つ目の軸にも気づけていたら、回り道をせずに済んだなと思います。また私の場合は、とりあえずやってみるという性格もあり、早期選考を壁打ちにしてしまっていました。それも1つの手ですが、結局壁打ちが本番になってしまっていたのでもったいなかったなと思います。

1番効果的なのは、信頼できる部活動の先輩や社会人の方など人との壁打ちを重ねて、質問の角度を学んだり、深掘りしてもらうことだと思います。これはおすすめです。

スポナビ南野:ありがとうございます!では、実際に入社されてからの業務内容を教えてください。

スポナビ麦:9ヶ月で辞めているので、銀行業務の全てを知っているわけではないことを前提にすると、研修がとても充実していました。新人研修として、新入社員が全員集合して1ヶ月間の研修を受けたり、大手飲料メーカーさんや先輩方に対して実際にプレゼンをする機会がありました。大きな研修施設も複数あり、企業として研修に大きく投資をしている印象でした。ほぼ毎月3泊4日の研修があり、合宿型の学校に通っているような感覚で、会社員でありながらお金をいただいて勉強できる環境でした。今の仕事においても、その時に学んだことが役に立っています。知識だけでなく、学生から社会人になることの意味や会社員としての考え方も学びました。また、金融ビジネスにおいて1つの些細なミスが取り返しのつかない大きな事態を招くかについても教えていただきました。

転職:軸を基準にキャリア設計

スポナビ南野:新卒で入社した会社に勤めた期間は9ヶ月ということですが、転職しようと思ったきっかけはありますか?

スポナビ麦:次は不動産に入ったのですが、実は再就職までの期間が長くて、その間は飲食店でアルバイトをしていました。辞めた理由は、生き急いでいたからだと思います。今となってはそんなに焦らなくて良かったなと思うんですけど、もし30歳過ぎて年収1千万近くもらえて家族がいたらこの仕事を辞められないなと、そこに危機感を感じて会社を辞めました。まだ結果すら出していない、当時の私の思い込みによる危機感だったんですけど、大手銀行はそれくらい安心しながら成長できる環境でした。

改めて振り返ると、転職理由は辞められなくなりそうだから、ですね。

スポナビ南野:安定した環境に不安を感じるほど軸がブレないというのはすごいですね。ちなみに、不動産業界の次はどのようなお仕事をされていましたか?

スポナビ麦:国会議員の秘書をしていました。もともと政治学科卒で財政赤字に対する課題意識が強かったので、2014年解散総選挙のタイミングで地元の議員事務所にアポ無しで飛び込んで「解散後の選挙で人手が必要だと思うので使ってくれませんか?」と言いました。大胆な行動だったなと思いますが、事務所の方が話を聞いてくれて採用していただきました。

実際の業務としては、候補者のことを認知してもらい、ファンになってもらうことを目的に、選挙区内の広報活動を行っていました。具体的にはイベント企画と集客、駅前に立ってチラシを配ったり、選挙戦で声が枯れた候補者の代わりにマイクを持ってスピーチしたり、ポスター掲示のための個別訪問や架電、後援会対応、あとはスケジューリングとドライバー業務を行っていました。実際に担当した候補者が選挙で無事当選したので、そのまま議員秘書になったという流れです。当選後は少しだけ国会対応もありました。国会議員は各委員会に所属するので、質問書の準備などですね。各省庁の国家公務員の方が夜中まで働いている現場を目の当たりにしました。

スポナビ南野:国会議員の秘書という響き、すごいですね…!その次は、どのようなお仕事をされましたか?転職のきっかけも教えてください。

スポナビ麦:秘書をしていた時に、人の幸せや社会がもっと良くなったらいいなということを考えてはいたんですけど、結局自分が笑っていないと良い影響は与えられないと気づきました。そこで考え方を変えないといけないと思って、改めて自分と向き合いました。

そして、自分が好きなことや興味があること、個人として幸せになれることを考えたときに、スポーツが出てきました。私はずっとサッカーをしていたのでスポーツが身近にあったんです。それで、次は大手スポーツメーカーのグループ会社に転職しました。

スポナビ南野:その会社を経て、スポーツフィールドに入社されたのでしょうか?

スポナビ麦:そうです。あるとき、高校の同級生がスポーツフィールドの執行役員になったということをSNSで知って、当時勤めていた会社と何か一緒に仕事ができないかなと思って、会って話をしました。そこで、当時スポーツフィールドが上場の準備をしていることと代表の篠﨑さんに会ってみないかということを言われました。そして翌日、篠﨑さんに会ってお話ししました。とても穏やかな方という印象でした。その後、加地さん(専務取締役)にお会いして、自分のこれまでの経験から得た考え方に共感してくれたこと、また組織の内情をそのままお話いただいたことをよく覚えています。1週間以内に話がまとまり、これはご縁だなと思い、当時の上司にも相談したうえで、最終的に転職を決めました。

就活生へのメッセージ:人生の軸を探して。『開かない道は行かなくていい』

スポナビ南野:最後に、就活生に対してメッセージをお願いします!

スポナビ麦:自分の経験上、今の年齢になっても就活当初の気持ちや軸は意外と変わらないです。就活の軸を探すプロセスは10年後20年後にも絶対に活きてくるし、繋がっていくと思っています。なので、人生の軸を探すことを一番重視して、楽しみながら取り組んでほしいです。

あと『開かない道は行かなくていい』と思っています。私の感覚ですが、行くべき道は自動ドアみたいにスーッと開きますが、そうじゃない道は必ずストップが入ります。選考結果が不合格の時に、結果を自己評価に繋げて自分はダメなんだと思う必要はまったくなくて、自分の正しい軸を知るサインをもらってる、と受け取るのがいいんじゃないかなと個人的には思います。この2つを大事にして就活を頑張ってほしいですね!

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