教員としてこんなお仕事してました!《お仕事体験談④》

『お仕事体験談』の第二弾は教員編!

教員か民間企業かで就職先を悩んでいる学生さんが毎年いらっしゃいます。どちらを選択するかは自分で決めるしかありませんが、その参考やヒントになる記事です。

実際に教員として働いていたスポナビスタッフのリアルな体験談に注目です。また、転職を経て新卒での就活を振り返ったコメントと現就活生へのアドバイスもあるので、最後まで読んでみてください!

前職:保健体育の教員と硬式野球部の顧問

スポナビ南野:本日はお時間いただき、ありがとうございます。よろしくお願いします!

スポナビ藤元:よろしくお願いします!

スポナビ南野:では早速インタビューに入っていきたいと思います。まずは前職のお仕事について教えてください!

スポナビ藤元:3年間、高校で保健体育の教員をしていました。監督から声をかけていただき就職が決まったのですが、偏差値70を超えるような進学校でした。臨時教員として1週間に10時間ほど授業を担当しており、もう1つ定時制の夜間部でも週2時間教えていました。授業以外の時間は、他の先生方と同じように雑務もしていました。

スポナビ南野:ちなみに当時は部活動の顧問などもされていましたか?

スポナビ藤元:硬式野球部を担当していました。新卒で歳も若かったので、生徒たちと一緒に練習に参加し実際にプレーをしながら指導していました。部活動自体が、指導者から細かく指摘するのではなく、生徒が聞きに来るのを待つ指導方法でした。そのため分からないことをそのままにせず、自分から積極的に質問する生徒が多かったです。指導者としては、生徒に練習メニューの選択肢は与えておいて、自分に足りないところを補えるメニューを自分で選択して取り組めるようにしていました。課題や指導者に見てほしいところを、生徒が自分から「ここを見てください、アドバイスお願いします」と言いに来ていました。

スポナビ南野:教員のやりがいや楽しかった思い出など教えてください!

スポナビ藤元:生徒の成長面に直接関われることがやりがいでした。体育だと、前転すらできなかった子が前転ができるようになりさらに後転や開脚前転とかまでできるようになったりすると、私のほうが嬉しくなります。授業の中で生徒の成長が見られる、というのが1つのやりがいです。

また、卒業した生徒が学校に遊びに来た際に、部活や授業を通して高校の時に学んだことが今活きている、という話をしてくれたときにも、この仕事をやっていて良かったなと思います。

あとは、学校の中だと生徒と関わる時間というのは授業中と部活動の時間くらいしかないため、教職員同士の時間のほうが長くなります。体育科だと自分より目上の方がほとんどでしたので、対人関係やコミュニケーションスキルは身についたと思います。

新卒での就活:50歳になった自分が後悔しない選択を

スポナビ南野:ちなみに、なぜ教員になろうと思ったのでしょうか?きっかけなど教えてください!

スポナビ藤元:実は、大きなきっかけは特にないんです。大学を選んだ理由も、教員になりたいというよりはスポーツの指導について学びたいという思いからでしたし、教員免許も取れてトレーナーにもなれるようなスポーツ科のコースだったので、進学を決めました。最初は教員になるつもりは全くなく、大学を出たら消防に入れたらいいかな、くらいに思っていました。

そんなことを考えている時期に、私が大好きなダルビッシュ有選手が「50歳になった自分がタイムスリップして戻ってきたときに後悔しない選択をしていたい」と話しているのを聞いて、自分が50歳になったときに間違ってなかったと思える選択とはなんだろうと考えました。考えに考えて、指導やスポーツの普及に携わりたいと思っていたので、教員になれば間違いないという結論に至ったのが、教員になろうと思ったきっかけです。

転職:違う形でスポーツに関わってみたい

スポナビ南野:転職しようと思ったきっかけは、どんなことがありますか?

スポナビ藤元:1つは、部活動で一緒に練習に入ってプレーするなかで、まだ自分は指導者ではなく選手としてプレーできるなと思ったのが、きっかけです。実業団に入らなくても社会人チームや草野球チームなどで、土日だけでもプレーできればいいなと考えていました。

もう1つは、高校生の運動能力の向上やスポーツに関わる人口を増やしたいと思っていたのですが、高校段階までくるとそこから運動能力を劇的に上げることはかなり厳しい状況でした。そうなってくると、体育で運動習慣付けてもらったり、スポーツを好きになってもらうのも、難しいなと思いました。もっと小さい子達へのアプローチだったり、違う形でスポーツに関わってみたいと考えたのも、きっかけです。

あとは、タイミングですね。教員になって3年経ち、結婚を考えていたタイミングでもあったので、このタイミングで環境を変えてみようと思い、転職を決断しました。

スポナビ南野:ちなみに今も野球は続けられていますか?

スポナビ藤元:はい、大学の同期が立ち上げたチームに所属して続けています。実は、札幌オフィスの後輩も誘って、同じチームで一緒にプレーしています。

スポナビ南野:転職活動は、どのように進められましたか?

スポナビ藤元:私の場合は、教員経験を活かせて、かつ子供たちにスポーツの価値提供ができる仕事がいいなと思っていたため、その軸で探していました。その中でスポーツフィールドを見つけました。ここを受けたいと思い、スポナビキャリアに登録し、面談をしてもらいました。初回面談のときに、「私は御社を受けたいと思っています」と伝えて、面接を受けさせてもらい内定を頂くことができたので、1社しか受けていません。

スポナビ南野:1社だけということですが、スポーツフィールドに即決した理由は、どのようなものがありますか?

スポナビ藤元:転職の軸に合っていたことと、札幌オフィスに訪問したときにわいわい仲良く仕事をしている印象でしたので社風面でも良いなと感じていたことが、決め手です。営業経験が全くないところからの挑戦には不安がありましたが、人一倍頑張らないといけないなと腹をくくりました。

実際に働いてみて、学生面談における学生との距離感は教員経験が活かせていると思います。高校生と距離を詰めるために当時の高校生の趣味は一通り勉強しており、ちょうど当時の高校生たちが大学生になっているため、その趣味や流行の知識はかなり活きています。あとは、教員側の気持ちがよく分かるので、大学のキャリア支援課や大学教授との関係構築には自信があります。

就活生へのメッセージ:迷ったらまず民間企業に就職、教員になるにしても就活は必要

スポナビ南野:もし「教員と民間企業への就職で悩んでいます、どうしたらいいですか?」と相談を受けたら、どのように答えますか?

スポナビ藤元:まず結論として、就活は絶対にやるべきです。

私が教員をやっていて一番勉強しておけば良かったなと後悔したことが、就活です。高校生は全員が大学に行くわけではなく、就職する生徒もいます。そういった生徒に就活の話ができないのは、教員としてマイナスポイントだと感じました。実際に働いてみて気づくと、もう遅かったです。私はそれに気づいてから自分で勉強しましたが、学生のうちに就活を経験しておけばいらなかった作業ですし、実体験としてのアドバイスができていたはずです。

また、高校の保健の後半には職場環境や職業病など職業についての項目があるので、教材研究にもなります。就活経験はメリットしかないので、必ず取り組んでほしいです。

スポナビ南野:もし「教員と民間企業への就職で悩んでいます、どうしたらいいですか?」と相談を受けたら、どのように答えますか?

スポナビ藤元:民間企業への就職をおすすめします。

民間企業に就職をした後に教員になる選択をすることもできますし、大学卒業後そのまま教員になる人が多いので、民間企業での経験がある教員は貴重な存在になると思っています。また、民間企業での経験を踏まえて社会や就職について話せる教員のほうが、生徒は興味を持ちますし話を聞いてくれると思います。

もしどちらかで迷っているのであれば、まずは民間企業に就職して自分の幅を広げてから教員になったほうが良いのではないかと、私は思います。

スポナビ南野:最後に、就活生に対してメッセージをお願いします!

スポナビ藤元:就活は3年生の後半から4年生にかけてしかできませんし、新卒というブランドを持てるのもこの期間だけです。なのでそれを活かしてほしいです。就活で、数多くある人生の選択肢のうち1つでも多くの選択肢を知ってほしいです。就活期間が人生を左右すると言っても過言ではないので、慎重に進めてほしいという思いもありますし、周りの人達にアドバイスやサポートを求めて協力しながら進めていくとより良い就活にできるはずです。

ぜひスポナビやキャリアセンターなど活用できるものは全て活用して、納得のいく就活にしてください。

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